
若い人に
発酵学の分野ではロングセラーとなっている一冊です。発酵・醸造とはそもそも文理融合的な領域で、民俗的、或いは科学的に1つの方向性で突っ込んで書かれた参考書は多いのですが、本書はむしろ大学の教養科目にふさわしいような深度で、文系の人も、理系の人もわかるように発酵の文化的側面、科学的側面がほどよく混ぜ合わさって紹介されています。著者は科学の人で、微生物の学名や化学式も登場しますが、古代中国や奈良・平安の古典文学が頻繁に顔を出します。北大の先生が遺したという「酒礼五戎」(○○するなかれ)とか、酒仙といわれる文学者の理想の酒の飲み方(隣に湯殿をおくべきで、、)などなど、やわらかいエピソードも沢山出てきます。カツオにカビが生えると何ができる? ごはんを吐き出して造ったものは? 和泉式部は味噌の歌も詠んでいた? 若い人にもお薦めします。
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